2024.11.20
11月20日 言葉の力

久しぶりに世田谷線に乗ったら、ラッキーなことに招き猫電車でした。

 

 

東急世田谷線「幸福の招き猫電車」

 

車体が可愛いだけでなく、つり革が招き猫型だったり、

 

 

 

 

床に大きな足跡がついていたり。

 

 

 

 

車窓からは沿道で写真を撮る人の笑顔も眺められ、降車するまでハッピーな気持ちが続きます。

宮ノ坂駅からほど近い世田谷八幡宮は七五三の家族連れで大賑わい。

 

 

 

 

清々しい境内を歩いていると『言の葉の…』という文字が目に留まりました。

 

 

 

 

あめつちも うごかすばかり ことのはの まことのみちを きはめてしがな  (明治天皇御製)

(現代語訳)

この広大な天地をも感動させるほどの歌の言葉にこめる

人の心のまことの道を深く極めたいものである

 

 

 

 

いにしえより日本では、言葉には不思議な力が宿っていると信じられています。

明治天皇は一日に40首程の和歌を詠み、研鑽を積まれたとか。

そして今朝は偉大な詩人、谷川俊太郎さんの訃報が飛び込んで言葉について深く考える一日になりました。

 

書道は『言葉』を書きます。

小学生の「書写」で正しく整った字を学ぶのは書道の一部で、書道とは中国で生まれた漢字が篆書、隷書、草書、行書、楷書へと変化し、

 

 

書教12月号より、高校生以上のお手本

 

 

日本に伝わってから平安時代には漢字の全体をくずした「ひらがな」と漢字の一部を使って出来た「カタカナ」が誕生しました。

伝統的な仮名書道や生活に活かせる細字も美しさを感じながら書くことが出来る、そんな果てしなく広い世界。

 

 

毎月の仮名や実用書

 

日常の学びのほかにも書初めや絵馬、七夕など時代を継承する行事も心が豊かになるものですね。

 

 

 

 

子供たちは教室以外に学校からも各種展覧会に出品し、活躍しています。

世田谷区の小学生が毎年3000名以上出品するという『税を考える週間』の書道作品展。

 

 

 

 

今年は5年生の生徒さんが東京税理士会北沢支部長賞を受賞、入選も2名と実力を発揮しました。

 

 

 

 

教室では月に一度、日曜日に補講を行っていますが、前回は高3のお兄ちゃんと6年生の弟くんが兄弟仲良く来室。

お兄ちゃんは北魏の楷書と王羲之の行書の臨書、弟のRくんはきれいで読みやすい硬筆課題と学校の書初めと、2時間みっちり学習しました。

お休みの日にやって来て真剣に取り組む姿はまぶしいばかり。

 

 

 

 

こうしてみるとやはり書道というのは「字が上手くなること」だけが目的ではない事に気づかされます。

もちろん字もきれいになります。

しかし、あらゆるものごとから学びを得て自分の心を確立していく。

そんな誠の道なのではないでしょうか。

遥水書道院で皆さんと共に、大切な言葉を書くことの意義を探求していきたいです。

週末、24日(日)は全国折り句コンテストの展示会と表彰式が開催されます。

こちらも想いを言葉にした素晴らしい作品が並ぶことでしょう。

次回、レポートをお届けします。お楽しみに。

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