2016.12.20
12月20日 今、出来ること

2016年も残すところ10日余り。

来年は酉年ですね。

「酉(とり)」は、古来より夜明けに時を告げることや「とりこむ」という言葉から縁起の良いものとされています。

 

 

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高尾山 日の出 photo by Hiroshi Yamahashi

 

 

また、「酉」という漢字は酒壺を表す象形文字で、収穫した作物から酒を抽出するという意味や収穫出来る状態であることから「実る」「成熟」ということも表します。

そんな明るい予感のある酉年を前に新しい筆文字のお仕事が舞い込んできました。

ご依頼下さった方もオーラのある素晴らしい女性。

手掛けていらっしゃる商品も、日本の伝統工芸に現代的な要素を取り入れた格調の高い品々。

年賀状に書初め講習にと書道に携わる者にとって最も忙しい時期ですが、精魂込めて書き込みたいと意気込んでいるところです。

完成しましたらこちらでも公開したいと思います。

こうした創作書は、書の古典を基調にしながら四季折々の自然や文化、芸術全般に関心を持って色々なものを吸収して生かすことが大切。

鑑賞や体験することが作品のアイデアに繋がることが多々あります。

この秋も、多様な芸術作品に触れる機会を持ちました。

 

 

 

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銀座三越で開催された『篠田桃紅作品展~心のおもいを一筆に託して~』。

桃紅先生は、103歳の現在でも毎朝一合の水を汲んで墨を磨り、作品を生み続けておられるという神々しさ。

 

 

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そして、30点以上の展示作品は全て2016年の新作という凄みに感服。

女一人、世界に挑戦して切り開いて来られた独自の世界を全身で感じ大きなエネルギーをいただきました。

 

 

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初めて訪れた北鎌倉では、書家の小野田雪堂先生のお住まいを改造して設立されたという『雪堂美術館』へ。

 

 

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展示室には先生のお人柄が表れた書と画による金子みすずや種田山頭火、良寛の味わい深い世界が広がっていました。

 

 

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展示室の大きな窓からは自然を生かした素敵なお庭も眺めることが出来、おもてなしの心を感じます。

 

 

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何事も「これは書道には関係ないから」と目をそむけることなく、あらゆる分野に興味を持つことが感覚を磨いて豊かに作品が書けると思っています。

 

 

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『東に光 西に夢』

これは雪堂先生自作の言葉だそうですが、山口出身の私にも感慨深く響きました。

 

 

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錦帯橋芸術祭「今はじまる千年の物語~序章~」 photo by Shoukan Mitani

 

11月の終わりに故郷岩国の国の名勝『錦帯橋』周辺で、岩国の文化を後世に伝えるための大きなアートイベントが開催されました。

美しい錦帯橋をかがり火で神秘的にライトアップするだけでなく、邦楽や洋楽の素晴らしい演奏や老若男女が楽しめるワークショップ、郷土食の提供など気運の盛り上がりを感じました。

世界文化遺産登録を目指している我らが錦帯橋、どうか夢が叶いますように。

 

 

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さて今年もあと少し、年の瀬になるとあれこれ振り返ってみるものですが、今年一番考えさせられたのは「人生、いつまでも続くわけではない」ということ。

「今」出来ることは「今」しないとという思いを強くしています。

 

明日から5日間は年に一度の書初め集中練習。

年末の教室は活気にあふれます。

生徒さん一人一人の真剣勝負に全力で取り組みたいと思います。

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