2018.12.20
12月20日 2018年末模様

12月の書道教室は書初め練習の真っ只中。

ほとんどの学校から冬休みの宿題に『書初め』が出されるので、いち早く取り組み成果が出せるよう頑張っています。

 

 

 

 

そんな張り詰めた空気の中でも、クリスマスやお正月の旅行など、年末年始特有の話題も盛り上がるこの季節。

小3のNちゃんは、「先生!クリスマスにインコをもらうんだよ!白いの!」と満面の笑みで話してくれました。

これまでも、可愛がっていた金魚の「きんちゃん」や、子ツバメの「チュチュ」のお話など嬉しそうに話してくれて、動物を大切する温かいご家庭で育てられているのだなあと感じます。

 

 

 

 

中2のTちゃんは、「クリスマスにウクレレが届きます!何か一つ楽器をやりたくて、ウクレレだったら公園で手軽に弾けて楽しいかなあと思って。」と、目を輝かせて話してくれました。

可憐なTちゃんが公園でウクレレを弾く姿を想像すると、私も胸が高鳴ります。

ゆったりと明るいウクレレの音色はTちゃんにピッタリ、是非みんなを癒やす素敵な音楽を奏でて下さいね。

 

 

 

 

大人のクラスでは、銀座の老舗呉服店に勤務される20代のお嬢さんと、あとから入会されたお母様、一緒に通われているお二人のおばあちゃまから「娘と孫がお世話になっているので」と、手芸作品の素敵なプレゼントをいただきました。

 

 

 

 

 

ハンドメイドの美しい編み目や細やかな刺繍を見ていると、寒い季節にほっこりと温かい気持ちになります。

年末の慌ただしさの中にも、こうした生徒さんの達の笑顔と頑張りがエネルギーの源。

来週は25日(火)から28日(金)の年末ギリギリまで連日、書初め集中練習です。

コツコツ練習を積んだ1年の集大成。

活気に満ちた教室で、一人一人の大切な1枚を作るため私も全力でサポートしたいと思います。

 

さて、前回のブログで触れた、南青山での『Maaya Wakasugi個展 和顔愛語~Sourire avec amour~』。

伝統書道に基軸を起きながらも新たな表現を探求するMaayaさんの渾身の世界をご紹介します。

 

 

 

 

デジタル全盛の今の時代。

代表作である『おんな城主 直虎』の直筆の書を見るのは念願でした。

 

 

 

 

どんなに素晴らしい書作品も、デジタル素材に変換された時点で心を震わせる波動のようなものはどうしても薄れてしまいます。

その日、肉眼で目の当たりにした『直虎』のスケールは圧巻でした。

 

 

 

 

大きく躍動する線から書き手の息遣いや心の葛藤、一枚にかけた気迫や祈りまで伝わってきて胸が熱くなりました。

その他にも書をアートとして捉えた独創的な作品の数々。

 

 

(松のエッフェル塔で待ち合わせ)

 

 

(楽 joyeux)

 

古代文字の『楽』という字は、木の柄についた鈴を振って神様を楽しませるという意味の文字です。

Maayaさんの『楽』は、全身全霊を込めて鈴をかき鳴らし、天に向かって舞い踊っているような生命力にあふれたものでした。

人を楽しませるためには、不断の努力が必要であるというMaayaさんの生きる姿勢のようなものも伝わりました。

会場では知己の友のようにフレンドリーに接して下さったMaayaさん。

 

 

 

 

大学で私の所属する書道協会の高木厚人名誉会長に指導を受けていらしたというお話から、書にまつわる様々なお話、ヨーロッパ事情など気さくに会話。

辞去の際には「お互いに頑張りましょうね!」と澄んだ瞳で手を取って下さり、優しさと思いやりにすっかり魅了されたひとときでした。

 

 

 

 

書作品を見ることは、書いた人と向き合う行為であるともいえるでしょう。

書は人なり。

単身でフランス・ボルドーに渡り、苦心しながら一つ一つ夢を叶えていくMaayaさんの凜々しい姿勢をこれからも追い続けて行きたいと思います。

 

TOP↑