2012.12.30
12月30日 澄心静慮

 

2012年も残すところあと二日、クリスマス寒波で凍えていたら年越し寒波も到来するようで、

新年に向けて身も心も引き締まる年末です。

 

12月26、27日の二日間に渡り、書道教室では小中学生の書初め練習会を行いました。

通常のおけいこは定員8名ですが、書初め練習は短時間で完成度を高めるため、3名までの

少人数でプライベートレッスンの状態で行います。

ほとんど筆を持ったことのない子から、書道教室で経験を積んでいる子まで様々ですが、

みなそれぞれの課題に真剣に立ち向かっている様子に毎年心洗われる思いです。

 

 

 

今年、最後まで残り、納得のいく作品が出来るまで粘りに粘った中二の男子は書道歴7年。

課題は『澄心静慮(しょうしんせいりょ)』。

意味は「心を澄ませ、物事を深く静かに考える」。

 

課題を知らされた当初、とても難しい課題なので攻略出来るだろうかと私も頭を抱えたのですが、

初見で素晴らしい書きぶりを発揮し、ハッとさせられました。

画数が多い上に字配りもバランスが取りにくいので、整えて書くためには、ひと筆ひと筆に

相当な集中力が必要になります。

彼が、まさに心を研ぎ澄ませて挑み続けた書は、線の一本一本に魂がにじみ出ているような

素晴らしい作品に仕上がりました。

そばで見守っていた私も、書の気迫と「澄心静慮」の言葉の持つ力が心に沁み渡りました。

時間に追われる毎日だからこそ、静かに考える時間を持って日々歩んでいきたいと、新年に向け

気持ちを新たにした次第です。

 

 

 

自宅の冬の庭を彩る万両。

お正月の飾りに使われる縁起物の赤い実のものと、白い実の「シロミノマンリョウ」紅白並んで

新年を祝います。

 

今年も一年ありがとうございました。

来年も引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

よいお年をお迎え下さい。

 

 

 

 

 

 

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