2013.04.10
4月10日 遥水書道教室

 

暖かな日差しに、新緑が美しく映える今日この頃。

新学期や新年度を迎え目標を立てて挑戦したくなる時期なのでしょうか、書道教室のお問い合わせが大変増えてまいりました。

今日は紙上にて、書道教室の学生クラスを中心に少し触れてみたいと思います。

 

 

 

2000年秋に、世田谷区桜上水で開いた書道教室ですが、赤堤の自宅教室を経て現在のしもたかステーション教室に場を移し、開室から13年目を迎えました。

しもたかステーション教室は、駅から徒歩1分の便利で活気ある商店街の中にあり、世田谷という文教地区でもあるので、世田谷区や杉並区などお近くの方を始め、学校帰りやお勤め帰りの方、遠方からの方も電車で気軽に立ち寄り楽しく学ばれています。

生徒さんは小学校1年生から80代の方までの幅広い年齢層、目指すものは皆さんそれぞれですが、書道上達の秘訣はまず書くことが好きになることが第一歩。

自ら率先して書き、素直な気持ちで長く続けられれば大きく伸びていきます。

そのために、初めての方でも安心して習え、個性を生かして楽しく書道を学ぶことが出来てさらに確実に力がつくように、おけいこを工夫しています。

 

まず、一般クラス学生クラス共通で、毎回ウォーミングアップとして、お手本を見て硬筆で自分のお名前の練習をすることから始めます。

名前は、一生のうちで一番たくさん書く文字なのでさらっと美しく書きたいものですが案外苦手意識を持っていらっしゃる方が多く、意識して書くことで見違えるように整ってきます。

そのあとは、お一人お一人のご希望に応じてカスタマイズした教材でのおけいこに移ります。

 

 

 

学生クラスは小学校低学年のうちは硬筆のみですが、学校で習字の授業が始まる3年生になる前あたりからは全員、毛筆と硬筆のおけいこを行います。

心がけているのは、筆記具の正しい持ち方、正しい姿勢、そして正しい書き順で、ゆっくり丁寧に書くこと。

 

 

 

 

 

 

特に小学生の間は、ひらがなとカタカナの正しい字形を覚えるため、かな50音の中から毎回数文字ずつを10分間程度繰り返し練習する ことを続けます。

現代文は6~7割がかな書であるため、かなが上手に書けていると文章全体がバランスよく見えるからです。

 

 

 

 

硬筆を学ぶことで身についた字形は、毛筆を書くときにも役立ちます。

毛筆は用具の取り扱いや筆遣いが難しい面がありますが、硬筆でしっかりと字形を把握していれば、筆づかいに集中することが出来るので毛筆の技能を高めることにつながるのです。

また、毛筆で書くことは、筆で大きく書くことで硬筆では気づきにくいトメやハライなどの点画をはっきり理解することが出来、筆を使用している緊張感からくる神経の集中によって、整えて書くための態度や、豊かな人間性を育成するというねらいもあります。

このように、毛筆は硬筆の基礎を担うものとしても大切ですが、同時に一生の宝になる美しいペン字を身に着けて欲しいということで、毛筆と硬筆を両方とも同じように力を入れています。

おけいこの方法としては、写し書きや籠書き(毛筆で、筆圧のかけ具合の感触をとらえるために画の輪郭を写し取って書くこと)などの手法も取り入れ、お手本の模倣を通じて個性を開花させ、将来のいろいろな創造性に飛躍させていければと願っています。

 

そうはいっても、やはり昔ながらの練習方法である身体を寄せて手に手を添えて一緒に筆を執り、一緒に書いて運筆の遅速緩急を掴ませるのが一番効果的のように思います。

学生のやわらかい手に、熱意も伝わるのでしょう。

そのため、出来るだけ生徒のそばに行けるように定員8名の少人数指導をしています。

 

こちらは、毛筆手本の一例です。実際は肉筆のお手本で練習をします。

 

 

 

一般クラスも、ペン習字、筆ペンの実用書、毛筆の基礎、古典の臨書など、ご希望に沿って学習のお手伝いをさせていただいています。

ご自宅での日々の練習もおすすめしています。

書道は年齢に関係なく楽しめて実用性もあり、通常のサイズのものを書くのでしたらさほど体力もいりませんから生涯を通じて続けられるので、本当に皆さんの興味も尽きることなくさまざま。

私もそれに応じて一緒に学ばせて頂いているような気が致します。

おけいこの基本方針は学生クラスと一緒ですが、大人の場合はさらにおけいこが精神統一の場であったり、癒しの場であったり。

また、書が心を伝えるものとして表現出来るようになるよう、精一杯務めさせていただいています。

10代20代を中心に、70代80代の方々も一つの教室で和気あいあいと学ばれている一般クラスの様子も、写真と共に後日綴りたいと思います。

 

 

また、来週は杉並のデイホームへ書の指導に出向きます。

天候に恵まれれば着物で伺い、春にまつわる言葉を書いていただく予定です。

ホームの皆様に、墨の香りとともに、ひととき和の雰囲気に浸って楽しんでいただけたらと思います。

その様子は次のブログで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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