2020.04.10
4月10日 願い祈る

こんな悲しい4月は経験したことがありません。

近くの大学では通学路に飾られた「祝入学」の旗が風に揺れるばかり。

 

 

 

いつもなら駅から学生達がところてんのように押し出され、桜並木はぞろぞろと歩く集団で一杯のはずでした。

 

 

静まりかえったキャンパス

 

新生活の第一歩を踏み出す喜ばしい季節が先行きのわからない門出となり、地方から上京されたお子さんなどさぞ不安なことと心が痛みます。

今日(10日)も東京都の新型コロナウイルスの感染者数は約190人と最多を更新しました。

世田谷区の陽性者数は125人。

緊急事態宣言を受けて家に籠もる日々が続いています。

久しぶりに外に出てみると快晴でした。

 

 

 

 

刻々と迫るウィルスに翻弄されている間にいつのまにかソメイヨシノは終わり、牡丹桜が満開に。

木々の新緑がまぶしく季節の変化を感じます。

 

 

 

 

自然の美しさが現実の暗さを一層際立たせます。

先週まで、書道教室も様々な除菌対策を施してレッスンを行っていました。

3月の初めは生徒さんもまだ通常スタイル。

 

 

 

 

4月は子供も大人も講師の私も全員マスク姿、ドアも開け放ち不安が身近に迫っていることが現われていました。

 

 

 

 

学校がお休みでゆとりのある子供達の集中力は普段の数倍。

レッスンの前に『コロナ感染防止のためにおけいこ中はおしゃべりしないようにしようね。』と言おうと思っていましたが全くその必要がありませんでした。

黙々と枚数を重ねる子供達。

学ぶことは楽しいことなんだと嬉しい再発見でした。

 

 

 

 

学校がお休みで学童もどうなるか、親御さんのお仕事も働き方が変わりと、皆さんご心配は計り知れないものがあることでしょう。

こんな時だからこそ書道で心をスッキリさせてあげたい。

学校がお休みの間の居場所作りの役割も出来る限り果たしたい。

大人の生徒さんには心安らぐ時間を持っていただきたい。

と願い、続けてきた書道教室。

 

 

明るい男の子も人が変わったように真剣

 

 

しかし教室で使わせていただいている下高井戸の会議室が使用不可と4月3日に通達があり、しばらくレッスンを休止することになりました。

誠に残念ですが気持ちを切り替えて、郵便やポストイン、メール、Fax、ラインなどあらゆる手段での通信添削を回数の制限なしで無料で承り、競書出品も続ける旨生徒さんにお知らせしました。

すると、心温まるご返信が続々と。

 

 

 

 

「色々と手を尽くして下さり本当にありがとうございます。学校や他の習い事が全て休止になってしまった中、先生の柔軟な対応がとてもありがたかったです。」

「学校が休みで持て余しているところお稽古をして下さりありがたく思っておりました。除菌の気遣いが大変な中誠にありがとうございました。」

「字を書いていると心が落ち着きます。教室の再開を心よりお待ちしてます。」

 

 

可愛い髪飾りのMちゃんに心がほっこり

 

健康な心と健康な身体があっての書道。

皆さんのご協力のもとで行ってきた今まで通りのレッスンがいかに幸せであったかを噛みしめジーンとしました。

当たり前だと思っていたことが全く当たり前でなく、ありがたくかけがえのないものであることに感涙。

 

こうした人の優しさが心に沁みる毎日、友人や周囲の色々な方ともメールやラインで気遣い合う交流が生まれています。

コロナで人と人が離されていく中、人と人の繋がりが深まっていく不思議。

昨日はフォトグラファーの友人から、感動的な写真が届きました。

 

 

4月7日のスーパームーンに重なる桜

 

「早く穏やかな日が戻り、来年の桜は存分に堪能できますように。」

とメッセージが添えられていました。

ありがとうございます。

来年、どんなに咲き誇る桜を見ることが出来てもこの美しい月と桜を忘れることはないでしょう。

 

 

 

 

新学期より入会希望のお問い合わせもたくさんいただいております。

しかし今年はコロナウイルスの影響が長引くことが予想されるため、例年5月に行っている新規生徒募集についても延期させていただくことしました。

既存の生徒さんの安心安全な環境を守るために、ゆとりのある空間を保ちたいと考えております。

お待ちいただいている方々へは大変申し訳ありませんが、ご理解の程お願い申し上げます。

状況が好転しましたらHPでお知らせ致します。

 

 

 

前回のブログの京都のお話の続きはまたいつか。

皆さんのご健康を心より祈っています。

 

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