2013.04.30
4月30日 上を向いて歩こう

 

 

4月20日付のブログ「希望の花が咲く」で書いた、97歳R子さんの「希望」の書の感動も冷めやらぬ数日後。

 

~奇跡の歌から、希望の歌へ~

というサブタイトルの、「上を向いて歩こう展」(@世田谷文学館)に、行って参りました。

 

 

 

 

 

 

坂本九さんの歌は、「上を向いて歩こう」や、「見上げてごらん夜の星を」も然りですが、日本人なら誰でも口ずさめるシンプルなメロディと、シンプルな歌詞の、何が、広く人々の心をひきつけ、歌い継がれていくのでしょうか。

日本人が初めて、全米1位を獲得した奇跡の歌が、世代を超えて親しまれる希望の歌といえる存在にまで成長した軌跡を、観ることが出来ました。

 

~上を向いて歩こう     涙がこぼれないように

 思い出す春の日      一人ぽっちの夜

                                   ~見上げてごらん      夜の星を

                                  小さな星の小さな光が   ささやかな幸せをうたってる~   

 

 

館内に足を踏み入れると、坂本九さんの懐しい歌声が流れ、当時の白黒の写真や映像、自筆の楽譜や台本、数々のレコードジャケットなど貴重な資料が展示されており、幼少のころに返ったような、なんとも温かい郷愁に包まれます。

 

 

さて、名曲、19歳の坂本九さんが歌う「上を向いて歩こう」(作詞:永六輔・作曲:中村八大)は、「SUKIYAKI」として1963年に全米チャート第1位を獲得し、今年の6月で丸50年、次の全米ナンバーワンヒットはまだ生まれていないそうです。

その後、世界中でヒットしたこの曲は、国内外で多数のアーティストによってカバーされ続け、最近では、2011年に公開された、ジブリ映画「コクリコ坂から」の挿入歌として、若い世代からも多くの支持を得ました。

「コクリコ坂から」は、1963年の横浜が舞台の、高校生の純愛物語で、東京オリンピックを目前に活況を見せつつも、素朴な温もりのある当時の雰囲気を、坂本九さん本人の歌声が、効果的に彩っています。

そして、やはりこの曲に、時間を超えた普遍性を感じたのは、東日本大震災のあと、人々が最初に思い出して共に歌い、励ましあったことでしょう。

 

展示されていた、坂本九さんの言葉が印象的でした。

 

幸せとは一体なんだろう、なんて、オーバーなものでなく、例えば、一刻でも、苦しみ、悲しみを忘れさせてくれるもの、それが映画でも、芝居でも、オモチャ、人でも何でもいい、その、忘れさせてくれるもの、それを僕は幸せのお使いと呼びます。

 

「上を向いて歩こう」

何度聴いても、いつ聴いても、なぜか心が熱くなるこの歌は、坂本九さんのあの笑顔とともに、その想いが、一度聴くと忘れられない魅力的なメロディに乗って、国境や時間を超えたのでしょう。

 

 

 

 

 

 

「上を向いて歩こう」展 ~奇跡の歌から、希望の歌へ~

2013年4月20日~6月30日

世田谷文学館

http://setabun.or.jp/

 

 

 

 

 

私が歩んでいる書道の道も、果てしない探求の道。

深く学ぶこと、丁寧に教えることの出来る環境に感謝し、見た人を元気づけられるようなパワーの宿る作品を創作することに、希望を抱いて、更に真摯な気持ちで取り組もうと、心が上を向いた、ありがたい一日でした。

 

ゴールデンウィークは、故郷山口へ帰省します。

短い期間で、どれだけ親孝行出来るかわかりませんが、久しぶりに親子水入らずの時間を過ごすひと時が、楽しみです。

美しい錦帯橋界隈の写真も撮って来たいと思っているので、また後日のブログで。

 

 

 

 

 

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