2015.05.10
5月10日 地元に支えられて 

 

初夏を感じさせる日差しの日も増えてきました。

書道教室に来る子供達も、半袖Tシャツにショートパンツやノースリーブの子もちらほら。

元気いっぱいの姿にエネルギーをもらっています。

 

今年は年頭から様々な書のお仕事に携わることが多く、連休が明けて少し一段落しホッとしているところです。

新年度や新学期で、新たなスタートを切られた方や環境が大きく変わりまだまだ大変な方もいらっしゃることでしょう。

季節の変わり目、『5月病』という言葉もよく耳にする時期です。

 

 

 

 photo by hajime murakami

 

こんな場所でのんびりすることが出来たら日頃の疲れをゆったりと癒すことが出来そうですね。

瀬戸内海に浮かぶ『大崎下島』(広島県呉市)の美しい朝日です。

江戸時代に風待ちや潮待ちの港町として栄えたここ御手洗(みたらい)地区は、重要伝統的建造物群保存地区として国から選定された江戸の佇まいの残る街。

 

 

 photo by  yasuaki hioki

 

ビルのない懐かしい日本の風景があります。

 

 

 出典:『船宿 なごみ亭』

 

 

このゴールデンウィークに、かつて遊郭だった築二百年を超える建物を改築して造られた『なごみGallery』がオープンしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 出典:なごみGallery HP

 

こちらで、旅の記念にランチョンマットとしても楽しめる書が展示販売されています。

全て直筆の一点もの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広島県内で唯一手漉き和紙の里として伝統を継承している大竹市の手漉き和紙を使用し、広島の県花及び県木である『モミジ』の若葉色で彩りを添えて、広島の文化と自然を感じてもらえるよう素材にこだわりました。

美しい島の思い出として、インテリアやプレゼントにたくさんの方に手に取っていただけたら幸いです。

 『なごみGallery』 広島県呉市豊町御手洗315 ℡090-9068-9794 営業日 土曜日・日曜日・祭日 AM11:00~

『安芸灘とびしま海道HP』    

 

 

 

 

 

連休は故郷山口県岩国市で両親と共に過ごしましたが、陶芸教室に通っている父が陶器のパレットを造って待っていてくれました。

地元の錦帯橋まつりでは、お土産に有名な熊野筆を買ってきてくれ、応援して支えてもらっていることに心から感謝。

そして尊敬する書家の岩見屋錦舟先生にもお会いすることが出来ました。

西岩国にある国の名勝『錦帯橋』周辺には、先生が揮毫された『錦帯橋を世界文化遺産に』の素敵な幟旗があちこちに。

 

 

 

 

岩見屋先生とは、私の故郷の恩師古川奠雪先生を通じて知り合い長いお付き合いになります。

古川先生は漢字がご専門でしたが、晩年、新しい書のジャンルである近代詩文書発展の牽引役であった金子鴎亭先生の流派を受け継がれました。

読めて感動を与える漢字仮名交じり文の斬新な作品をどんどん創作されて、私も間近で多くのことを学ばせていただき大きな影響を受けています。

岩見屋先生も漢字がご専門で、山口県を代表する書家として多方面で活躍。

 

 

 

 

しかし、私が取り組んでいる大胆なデザイン書の試みなどにも前向きな気持ちを理解して下さり、いつもどんなことでも丁寧にご指導いただいて本当に心強くありがたく思っています。

デザイン書は、パソコンのフォントでは表現出来ない人の手の温もりや情感を豊かに表現することが出来ます。

そのためには古典に基づく書の鍛錬が非常に重要で、今回も貴重なお話をたくさん伺うことが出来ました。

ちなみに、私の雅号『遥水』は、東京の師が「遥か遠い山口から来た人」ということで名づけて下さいました。 

 

 

さて、五月晴れの日曜日だった本日。

私の書をとても気に入ってご依頼下さった方のお手元に二点のデザイン書の作品が届けられました。

一点は今都内で最も注目を集めている下町、『江東区清澄白河』へ。

 

 

 

 

そしてもう一点は個性的なお店がひしめき合う若者の街『世田谷区下北沢』へ。

 

 

 

 

次回のブログではこの二点に込められたストーリーを綴りたいと思います。

 

 

 

TOP↑