2024.05.30
5月30日 MIKAKO個展「前進」出展 最終回

5月20日に年に一度の生徒募集を行いました。

正午に開始してすぐに定員に達してしまいました。

お申し込み下さった皆様ありがとうございます。

キャンセル待ちになられた方、すぐのご案内が出来ず大変申し訳ございません。

空席が出ましたら順番にお知らせいたします(2025年3月末までとさせていただきます)。

ご見学・体験でお会いする皆様、6月よりよろしくお願いいたします。

 

 

生徒さんも夏の装い

 

さて、MIKAKO個展出展ブログ、最後のお話になります。

ロビーの大字作品2点は武者小路実篤の言葉でしたが、ギャラリーの中の小さな作品は自詠の折り句でした。

 

 

大切な友人を追悼した「ながれぼし」

 

同じ団地マンションの別の棟に住んでいた彼女とは、18年前に地域活動の係で一緒になり意気投合。

それからというもの、生活や健康のこと、教室のこと、将来のこと、私の何もかも我が事のように考えて行動してくれて、いつも身近で支えてくれた天使のような存在でした。

 

 

 

 

フォトグラファーでいらしたので、作品や作品の背景、プロフィールなどの公的な写真は全て担当して下さいました。

屋外で撮るときは必ず前もって何カ所も場所探しに出掛けてくれて、撮影費用も自分から料金を提示されたことは一度もありません。(相応のお代はお支払いしていました。)

お若い頃はプロのダンサーで、運動不足を嘆く私をジムに誘ってくれて、メニューを考え、機器の使い方まで丁寧にレクチャーしてくれたこともあります。

 

 

 

 

お料理やお菓子作りが上手で、手作りの美味しいものや珍しいものが手に入ったら分けて下さって、ものの考え方も一本筋が通っている素敵でかっこいい憧れの人でもありました。

一昨年のMIKAKO展には真夏の陽差しの中、桜上水から新宿まで自転車で来てくれました。(電動アシスト無しの普通のママチャリです。)

積み重ねた思い出は数限りありません。

昨年4月のむつみ会館桜まつりもあたりまえのようにお手伝いに来てくれて、あたりまえのように大きなカメラで写真を撮ってくれて、その時の写真が最後になりました。

 

 

2023年4月1日

 

翌日から群馬に出張とのことで忙しそうに颯爽と会場をあとにされたのが昨日のことのようです。

 

 

 

 

本人の意向で闘病や訃報の連絡は周囲にもたらされず、四十九日も過ぎたのでとご家族より9月に亡くなられた旨伝えられたのは、11月半ばのことでした。

全く信じられず頭が真っ白に。

というより、会いたかった、話したかった、愕然として途方に暮れて、なにか出来ることはなかったかと悔やむ気持ちなどがごちゃ混ぜになった感情が込み上げてどうしようもありませんでした。

一番無念だったのは「ありがとう」が言えなかったこと。

もし会うことが出来たなら、何度言っても言い足りない感謝の気持ちがどうしても伝えたかった。

 

 

 

 

この折り句を展示していただいて、たくさんのかたが作品の前で立ち止まって共感して下さいました。

「読んだ時泣きそうになってしまいその場を離れてしまいました。父を思い出してしまって…」

と、あとから話して下さったかたも。

私もこのブログを書きながらまだまだ泣いています。

しかしこの作品を書き上げたことで、行き場のない悲しみが一歩進んだような感覚がありました。

私なりのご供養になったのでしょうか。

深い悲しみはどれほどその人が大切だったか教えてくれて、「ありがとう」や「愛」を伝えることがどんなに大事なことかも教えてくれました。

美しい輝きを放ったまま夜空を駆け抜けて、流れ星のようにスーッと消えてしまったかけがえのない人。

 

 

MIKAKO個展「はぐくむ」にて(2022年7月)

 

悲しみは続くけれど、きっと今頃友人は柔和な笑顔のまま、彼女の好きな自然がいっぱいの天国で痛みも苦しみもなく自由に身体を動かしていることでしょう。

そう信じてこれからも彼女の大きな愛情を忘れず、彼女の分まで精一杯歩んでいきたいと思います。

 

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