2016.06.30
6月30日 星に願いを

明日から7月。

もうすぐ暑い夏がやってきますね。

7月の別名『文月』は、7月7日の七夕に由来すると言われています。

七夕の日、短冊に詩歌や願い事を書いて書などの上達を願い、笹に吊るして飾る風習から『文披月(ふみひらきづき)』となり『文月』変化したとのこと。

書道教室でも一足早く、毎年恒例の七夕短冊教室を開催しました。

 

 

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教室では毎月の基礎課題以外にこうした日本の四季に応じた作品創りも取り入れ、日頃の練習で培った力を自分らしく表現する芸術的な世界にも触れてもらっています。

夏は七夕の短冊と夏休みの筆文字うちわ制作。

決まったお手本を真似して書くだけでなく、子供が自分自身の言葉を美しく書きたいと思うことが上達へのモチベーションになるからです。

楽しい創作を通じて『書道って面白いな』と感じてもらえるように、普段から毛筆の大筆と小筆、硬筆もまんべんなく学ぶ環境作りを心掛けています。

硬筆クラスの小さな1,2年生達も初めて墨を磨り、気持ちが込められた短冊がたくさん出来上がりました。

 

 

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難しい小筆で墨の分量に苦心しながら一生懸命半紙に練習。

 

 

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そしていざ本番。綺麗な短冊に向かい一点一画をゆっくり丁寧に運筆。

 

 

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毎年、七夕はキラキラした願い事にあふれて見ていて幸せな気持ちになります。

 

 

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そして子供の書には純粋無垢な夢が感じられます。

 

 

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夏休みに行きたい場所を元気よく書いてくれたのは3年生のSちゃん。

楽しい旅行が出来るといいですね。

 

 

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温かい家庭の小さな空間で守られていた子供達も、学校に上がると果てしなく広い世界に一人で放りこまれます。

子供にとっても親にとっても難しい今の時代、教室に入って来る子の表情やしぐさ、字にもその心中が表れ私自身も切ない気持ちになることもしばしば。

せめて教室にいる間は、学校や人間関係、受験などで疲れた心を癒し、安心してマイペースで自分を見出してくれたらと願っています。

小学3年生のNちゃんは毛筆を始めたばかりですが、レッスンの合い間にさらりとこんな作品を書き上げました。

 

 

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『まける人のおかげて勝てるんだよなあ』 相田みつをの詩

 

相田みつをさんのたくさんの詩の中からNちゃんの心に一番響いた言葉です。

わだかまりのない透き通った線で書かれた書。

大人の想像を超えていく大きな力が紙面に息づいています。

お迎えにいらしたお父様がごらんになり、『これ本当にNちゃんが書いたの?すごいなあ、上手いなあ』と感激されていました。

Nちゃんはニコニコで照れくさそう。ほのぼのとした時間が流れました。

これからも様々な書を通して子供達の心を開放し、自信を持たせて健やかに伸びるようにサポートして行けたらと思っています。

 

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