2024.07.20
7月20日 書は文字を書くのではなく言葉を書くもの

東京もいよいよ梅雨明けしました。

全国的に厳しい暑さが続いていますね。

忘れられないほど暑かった昨年を上回る暑い夏になるとのこと。

覚悟を持って無事に乗り越えましょう!

 

さてそんな中、なんとしても行きたかった石川九楊(きゅうよう)先生の大規模個展へ。

10年位前に初めて作品を鑑賞してその世界観に大きな衝撃を受けました。

 

 

ご招待券ありがとうございました

 

 

展覧会の入り口にはこんな言葉が。

 

お願いだから『書』と聞いて習字や書道展の作品を思い浮かべるのではなく、筆記具でしきりに文章を綴っている姿を思い浮かべてほしい。本展を鑑てのちは。

 

そして、館内で流されていたインタビュー映像では、

 

書は文字を書くのではなく言葉を書くもの。

 

先生の作品は言葉が書に憑依している斬新な抽象表現。

キャプションがなければなんて書いてあるかほとんどわかりません。

展覧会の副題の通り、まさに言葉が目にも心にも雨というより嵐のように降りそそいでいるような展覧会でした。

 

 

会場内は撮影禁止でした

 

言葉を表現するためのあらゆる要素が織りなす作品の質量に驚嘆するばかり。

(感想を表すのに語彙力が乏しく情けないです。)

先生は来年のNHK大河ドラマ『べらぼう』の題字も手掛けられています。

 

 

このコーナーだけ撮影OK

 

『べらぼう』を書かれるにあたっての貴重な作品解説も。

 

 

 

 

私も言葉をどう表現するかを探求している末端の一人。

今展も新たな強烈な刺激をいただきました。

同志の方、会期は7月28日(日)までです。是非。

 

変わって書道教室では、『第9回全国折り句コンテスト』に向けて折り句制作が始まっています。

 

 

 

 

制作の手順としてまず最初に、誰に贈るか、ふるさとをテーマにするか、今年のテーマ『前進』で作るかを考えます。

次に、下のような図表を用いてその人や物事について想いを巡らせてイメージ作り。

作品に愛を込めるための一番大切なステップです。

 

 

おばあちゃんのイメージがたくさん

 

そして、頭文字につながる文章を考え一つの詩として完成させます。

大変な作業ですが折り句制作も9年目を迎え、子供たちも自力でどんどん進められるようになりました。

折り句が出来あがると字の練習もしっかりと。

 

 

端正な字がまじめな性格を表しています

 

上手に書けるようになるまで紙が真っ黒になるまで書く子も。

 

 

「ゆ」が難しくて研究中のSちゃん(小5)

 

多字数でも細かいところまで美を追求。

 

 

文字の上達につながります

 

心情を表す背景も念入りに。

 

 

福島の夏の思い出を描くAくん(小6)

 

Mちゃん(小5)は「イラストブック買ってもらった!」と嬉しそうに持ってきてくれました。

 

 

作品がグレードアップしますね

 

地道な下準備を終えると緊張の清書。

 

 

初チャレンジのRくん(小6)

 

終わったら応募票のキャプション欄(作品の意図・趣旨)も自分で考えて、鉛筆で下書きをしてボールペンで清書。

 

 

 

 

最後まで自分で行うことで、やり遂げた自信もつけて欲しいという願いがあります。

小さな書家たちもこの夏懸命に心を言葉に、言葉を書にしています。

 

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