2023.07.30
7月30日 真夏の遥水書道院

毎日とんでもない暑さが続いて参ってしまいますね。

 

 

ミニ扇風機持参の生徒さん

 

炎天下の屋外からエアコンの効いた教室に入ってくる子ども達は「あ~涼しい~」とヘナヘナの表情に。

 

 

机の上には水筒と墨汁が乱立

 

そんな中、涼を感じる素敵な絵手紙をいただきました。

 

 

自家栽培のトマトだそうです

 

Kさんありがとうございます。

猛暑の中に爽やかな風が吹き抜けたような幸せな気持ちになりました。

心のこもった手描きの一筆は何より嬉しいものですね。

子ども達も『第8回全国折り句コンテスト』に向けて、気持ちを伝える作品の制作がたけなわ。

 

 

去年はおじいちゃん、今年はおばあちゃんへ(Aくん)

 

この時期の机は書道用具と背景彩色用の画材がひしめき合います。

 

 

スマホで参考画像の検索も

 

9月の締切りに向けてこれからが本番、生徒さんの情熱に私の方が元気をもらっています。

 

 

 

 

今月は、中学生の時に3年間書道部で教えていたRくん(高2)から「僕のこと、わかりますか?学校から書道コンテストに出品することになったので見てもらえますか」と突然の嬉しい電話。

しかし、初めて条幅サイズ(横34.5㎝✕縦136㎝)に挑戦とのこと、一朝一夕では出来ません。

書きたい言葉を考えてもらうところから始め、まずはお手本を書いて郵送しました。

 

 

『安穏無事』と書きたい

 

ノートに鉛筆で字形の練習、毛筆で半紙に練習するところまでは家でやってもらい通信添削でやりとり。

教室にも二度足を運んでくれて、これまで持ったことのない大きな筆で書き込みました。

 

 

最後は「楽しかったー!」と笑顔

 

見事な作品になり親御さんからも喜びのメールをいただきました。

そしてこちらは中2のNちゃん。

お世話になる外国人の方に筆文字のプレゼントを創りたいと相談を受け、お名前の当て漢字の入った色紙を創作することに。

 

 

一文字一文字真剣に練習

 

日本語の読めない海外の方にとって漢字はエキゾチックでクールな絵のように感じるそうで、とても喜ばれます。

意味のあるものであることも日本文化を世界に伝えることに繋がりますね。

アンパンマンの作者、やなせたかしさんの言葉で大好きな名言があります。

 

人間が一番うれしいことは何だろう?

長い間、僕は考えてきた。

そして結局、人が一番うれしいのは人を喜ばせるということがわかりました。

実に単純なことです。

人は人を喜ばせることが一番うれしい。

 

自分が学んだことで誰かに喜んでもらえる、人の喜んだ顔を見ることで自分も幸せを感じる。

それが生きがいというものではないでしょうか。

そんな夏の暑さをものともせず頑張る生徒さんに私も負けていられません。

今年も書教展の制作、推敲と苦心を重ねて滑り込みセーフ、なんとか形になりました。

 

 

師や先輩から助言を受けつつ一歩一歩

 

今年は印を書印会主宰、日展会友の篆刻家池田樵舟先生に制作していただきました。

古典の香る品格の高さと現代的なデザイン性の融合に感動。

拙書もぐっと引き締まったように思います。

 

 

印矩(落款の位置を決める定規)を置き慎重に押印

 

書教展は9月に上野の東京都美術館で会期になります。

詳細はまたこちらでお知らせします。

ご都合が合いましたら是非、池田先生の素敵な印も楽しみにお運び下さい。

 

 

 

さあ、今週からいよいよ8月です。

皆様どうぞ暑さをしのぎながら素敵な夏をお過ごしください。

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